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第五章 父がニューハーフに

そしてクリスマスが終わり、お正月には.僕は振り袖を着て母にウィッグの髪の毛をアップにメイクをして貰い母は
「やっぱりお正月には女の子は着物がいいわね。それに美穂ちゃんよく似合っているわよ」と言い父は
「ああ、とても綺麗だ」と言ってくれ、スーツを着た父と着物を着た母と一緒に初詣に行った。

そしてあれ以来真弓さんとはHをしなかったが家にはよく来るようになり僕を本当の妹のように可愛がってくれた。

そして僕が三年生になった頃、父は
「健太、実は父さん今度の土曜日から一週間休みになったんだ。それでその一週間は母さんも休むと言っているから二人で旅行に行って東京のマンションですごそうと思っているんだがいいか」と言い僕は
「いいよ。父さんがアメリカに行っている時も一人だったし、それに僕も金曜日の夜にはマンションに行くから」と言うと父は
「そうか、今度の金曜日の夜一緒に行って、来週の日曜日には一緒に帰ってくるからそうしてくれるか」と言い金曜日に一緒に行って日曜日の夕方父と母に東京駅に送って貰い家に帰った。

そして父のいない一週間は宮本も泊まりに来て僕はふと
『宮本の前で女の子になりたいな』と思ったがそれは出来ず、宮本は
「健太、来年高校を卒業したらどうするんだ。大学には行くのか」と言い、僕はクリスマスパーティーで母の会社の社長に
「高校を卒業したらどうするんだい」と聞かれ僕は
「私は父と母から高校を卒業したら完全な女性になってもいいと言われているので出来れば女の子として働きたいと思っています」言うと社長は
「だったら家に来ないか。家だったら女性従業員で採用するから」と言われていたので「大学には行かないと思うよ。母さんの関係で就職も決まっているから」と言い続けて「宮本はどうするんだ」と聞くと宮本は
「俺はおふくろから大学に行けと言われているから東京の大学を受けるつもりだ。そしたら東京でも又つき合えるな」と言い僕は
「そうだな」と言ったが『その時女の子になった僕をどう思うかな。女の子の僕でも付き合ってくれるかな』と思った。

そして木曜日の朝、学校に行くと先生が「急な話だが今日の昼からと明日は休みになるので今日は午前中で帰ってよし」と言いクラスのみんなは喜び、僕も一日早く東京に行けるので嬉しかった。
僕は昼で家に帰ると初めは父と母に今から行くと連絡をしようと思ったが、黙って行き驚かそうと思い軽く昼食を食べ支度をして家を出た。
マンションに着き部屋の玄関に入ると父の靴がありリビングに行くと父も母もいないので『あれ、パパもママもいない。何処かに行ったんだろうか』と思い寝室を覗いたがそこにも二人はいなかった。
僕はともかくバスルームに入りシャワーを浴びた後前の日曜日に買って貰ったミニスカートを履くつもりで足の産毛を綺麗に剃り、胸からバスタオルを巻いて部屋に入り真弓さんに教えて貰った可愛い系のメイクをしてブラウスと素足でミニスカートを履き、アクセサリーを付けウィッグを被りリビングでテレビを見ていた。
すると一時間位すると玄関が開き母が
「あれ、健ちゃんが帰ってるわよ。学校はどうしたのかしら」と言う声が聞こえ父の
「由美子どうしよう」と言う声と母の
「大丈夫よ。あの子だったらわかってくれるわよ」と言う声が聞こえると母と一人の綺麗な女性が入ってきた。
母は
「美穂ちゃん、学校はどうしたの。お休みをしたの」と言い僕は
「急に今日の昼からと明日は休みになったの」と言い続けて
「それよりその人は誰なの。パパも一緒と違うの」と言うと女性は下を向き暗い顔になりしばらくするとあれと思いその女性に「パパなの」と言うと女性はうなずいた。
僕はビックリしたが今の父は母のように派手なメイクで金色のウィッグを被り爪にも赤いマニキュアを塗っていて黒に柄が入ったストッキングを履き、膝丈位のワンピースを着てどこから見ても綺麗な女性だった。
僕は父の暗い顔を見て
「パパとても綺麗よ。ママと変わらないくらい」と言うと父は
「美穂は今の父さんを見て気持ち悪いとは思わないの」と言い僕は
「うん、思わないわ。だってパパはとても綺麗だし始め見た時もパパだとはわからなかったわ」と言い母は
「優子、私が言った通りでしょう。美穂ちゃんだったら絶対に気持ち悪いとかは言わないわよ」と言い、父が女性になった時の名前は優子だとわかった。
母は
「美穂ちゃん、今から大切な話が有るの」と言い僕の前に父と母は座ると母が
「実わね」と言い話が始まった。
話によると父は幼い時から女の子になりたいと思っていたみたいだが高校生の時母と出会い高校を出ると僕が産まれてすっかりとその事は忘れていたみたいで、母がもの凄く綺麗になりおまけに僕までが女装をして女性になりたいと言い出したので父も又女性になりたいと言う気持ちが大きくなり今年に入ってから僕がいない時は女装をして最近では母と外にも出るようになったと言った。
父は
「それで、会社を辞めてこれからは女性として生きていきたいの」と言い僕は
「だけど会社を辞めてこれからはどうするの」と言うと父は
「昨日、この近くにあるニューハーフクラブの面接を受け、初めは年齢で迷っていたみたいだったけれど最終的には雇って貰える事になって今月いっぱい会社を辞めて来月からそこに行こうと思うの。だけどはっきり言ってほしんだけれどもし美穂が嫌のなら止めるから言ってほしい」と言い僕は
「ママはいいの」と言うと母は
「私はいいと思っているわ」と言い僕は
「それなら私も反対しない」と言うと父は「それじゃ父さん来月から会社を辞めて女性として暮らしてもいいの」と言い僕は
「うん。いいわよ」と言った。
僕は
「それで今からはどうするの。パパとママは離婚をするの」と言うと母は
「離婚はしないわよ。私はお父さんがどんなに変わっても愛してるしお父さんからは離れる気はないわ」と言い父も
「私も女性になっても由美子や美穂とは暮らしていきたいし、そして美穂の前だけど今からは顔の整形をしたり胸を大きくしたい思っているけれど由美子と愛し合いたいから下の方は何もしないでおこうと思っているの」と言い僕は
「じゃあ、お家の中では今までみたいにパパと呼んでもいいの」と言うと父は
「いいわよ。今から私がどんなに変わっても私は美穂の父さんだからね」と言った。

そして父は
「それでね、これも昨日由美子と見てきたんだけれど、今の家を売ってここよりもう少し大きなマンションを買おうと思うの。だから美穂は家の近くでマンションを借りるからそこで一人暮らしをして学校に行き休みには東京に来てという生活になるけれどそれでもいい」と言い僕は
「いいわよ。私は高校だけは卒業すると約束しているから」と言うと母は
「ママも時々は美穂ちゃんの所に掃除とかしに行ってあげるからね」と言った。
そして僕は
「それで今度のお家はどんなところなの」と聞くと父は
「今度のマンションはここより大きくて部屋も四つあって一つは私と由美子の寝室、そして一つが美穂の寝室で後はお客さん用の和室、それでもう一つ十畳くらいの大きな部屋は少し改装をしてそこに三人が並んで出来るメイク台と残りは私達三人の衣装部屋にして私も今から仕事に来て行くドレスがいっぱいになると思うけれど美穂も着てもいいから」と言い僕は
「それは楽しみね」と言った。
その後も今からの話をして、女性三人で夕食を食べに行きマンションに帰ると三人でお風呂に入り自分の部屋で眠った。

そして僕の学校に父と母が東京に行くので僕が一人暮らしをすると報告に来て先生には事前に母が見つかったとは言ってあったが今の派手な母を見ると先生はビックリしていたが「わかりました。私も出来るだけ鈴木君の事は気にしますので安心して下さい」と言って貰い、家の荷物は僕の物は近くに借りたマンションに運び父と母の物はおおかた処分をして、父は今月いっぱいで会社を辞め新しい生活に入った。


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